香港では永住権を取得すると投票権が外国人であってももらえます。日本の様に該当者に郵便が来るのではなく、事前に登録が必要です。今回の区議会選挙の選挙人登録は7月2日でした。
前に書いた時には選挙人登録受付完了という状況だったのですが、11月に入ってから、この封筒が郵送されて来ました。
同封されていたのは、、、
・投票通知券(POLL CARD)
・選挙信息(Electoral Message)※選挙公報みたいなもの
・投票場所の案内図
・選挙の心構え(お金もらったりしたら駄目だよとかの諸注意)
事前に誰に投票するかしっかりリサーチをしておきましたが、超小選挙区制なので、候補者は2人だけ。選挙公報を見ても「バスの便を増やします」「医療施設を充実させます」という様な地元密着の政策で大差はないです。選挙活動中も1人は見かけましたが、もう一人は結局見かけずじまい。
政策で投票というよりは〇〇派とかで選ぶしかないのかなと、、、
先週は仕事で一時帰国をしていたのですが、香港に戻る日が投票日でした。投票は22時半までなので余裕で間に合います。心配された当日の混乱もなく、空港からはバスでスムーズに帰宅しました。
香港では選挙当日も選挙活動が可能なので、バスからも候補者の幟が至る所にありましたし、それぞれのスタッフがテーブルを設け、ビラを配ったりしているのが見えました。私の家の近所では対立するそれぞれの候補者のスタッフがマンションの入り口付近でおしゃべりをしながらビラを配っていました。なんか平和です。
同じ地区の友人と待ち合わせをして夜の21時頃に投票所に向かいました。午前中はかなり混みあったとの報道もありましたが、待ち時間もなく、すんなり入れました。
雰囲気は日本の投票所と一緒です。受付にスタッフの方がいて、投票券と香港IDカード(身分証明書)を提示し台帳とチェック。すると投票用紙をくれます。印刷された投票用紙には候補者の顔写真付きなので、漢字だけで名前を表記されるよりは分かりやすいです。
日本と違うのが手書きをしないで貸し出されるスタンプで「✔」を押すこと。その後は投票用紙を半分に折り、投票箱に投じます。という事ですんなり終了しました。
結果については報道の通り、史上最高の投票者と投票率、そして民主派の圧勝です。民主派が8割の議席を確保する想像以上の圧勝でした。8割の議席を確保したからといって、8割の得票があった訳ではないのが小選挙区制の怖さ。実際には6割程度の得票率ということで4割は民主派を支持していないのです。この社会の分断がこの先、どうなっていくのかが心配です。
いずれにしても民主派の圧勝は紛れもない民意です。区議会はあくまでも地方政治的な役割ではありますが、この民意を力に香港を良くしていって欲しいと思います。そして国や地域を良くするのって政府や政治家だけの責任ではないです。外国人である私にですら選挙権を与えてくれた香港、自分も市民として香港にどの様に貢献できるのかな?と考えないとなと思いました。