香港でも父の日は6月21日らしくショッピングモールでも父の日の特設売り場が開催されています。私の父は随分前に亡くなっていますが、この時期、なんとなく父を思い出します。
転勤族であった父は生涯で4回の海外転勤がありました。その内、2回は私もついていきました。残り2回は学校の関係だったり、社会人にになっていたりで同行せず、母のみ同行しました。
今から思うと当時の海外赴任、インターネットもなく情報も乏しく、どれほど苦労したのだろうか?と改めて思います。家や子供の学校選び、そして旅行などにしても、YoutubeもないしLINEもないし。。。実際に自分が海外に住んでいるからこそ、当時、大変だっただろうなと思うのですが、その様なそぶりを一切、子供に見せなかった父と母は凄いなと思います。
父の3回目の転勤は私は同行しなかったのですが、母から聞いた話によると、社内政治の影響でビジネス的にはあまり重要ではない僻地への赴任が内定していたそうです。仕事を頑張ってきた父であれば一人事務所であまり重要とは言えないポスト、おそらく不本意だったのかな?と。。。それでもその様なそぶりを見せず、その赴任地に関する本を大量に買って、前向きに赴任を考えていた父。しかしたまたま直前に役員の鶴の一声で、赴任地がもう少し重要なポストに変わったそうです。
自分が前職の会社で香港赴任を打診された時、当時は全く意味のない転勤に思え、かなり躊躇をしました。とある役員が香港駐在を増やしたいという思い付きだけで、どう考えてもあまり意味も見いだせず、それなら辞めるしかないのかな?とかなり悩みました。社内の親しい友人から「とりあえず行くだけ行ってみなよ!!」という助言もあったのですが、最終的に「父ならどうしただろうか?」と考えた時、重要ポストでは無いのに前向きに赴任を考えていた父の姿を思い出し、父なら絶対に行っただろうな!!と思い、決断をしました。
その後、香港に何等かの縁を感じたりで、結局、日本に帰任辞令が出た際に退職をし、今に至っています。今となっては直接伝える事はできませんが、自分が香港で頑張る事で父への尊敬と感謝を示す事になるのかなと。。。
ちなみに香港の父の日の特設売り場、日本と同様にお酒、マッサージ器などが多いのですが、香港ならではだなと思ったのが「糖尿病に効く漢方薬」とか「鮑の缶詰」とか「魚の浮袋」などを推していて、お国柄を感じられて面白いです。
6月21日にお金は使いませんが、改めて父に感謝したいなと思いました。どうぞ皆さま、素敵な父の日をお過ごし下さい。