すこし先行きが不透明になってきた香港。改めて読み返してみようと私にとってはバイブル的な本を今日は手に取りました。香港好きには既に有名かもしれませんが。。。
「転がる香港に苔は生えない」
香港に転勤が決まった当初、たまたま手にした本ですが、既に6冊目です。香港生活で行き詰った時や何かの転機に何度も読んでいます。
1冊目 ボロボロに読み倒した上、誰かに借りパクされる
2冊目 手元にある1冊
3から6冊目 友人や新たに転勤してきた同僚にあげる
ネタバレにならない程度に本の内容を説明すると、1986年に香港に留学をしていた著者の星野博美さんが、1996年8月に翌年の香港返還に立ち会う為に再び香港で生活をし始める話です。「大宅壮一ノンフィクション賞」受賞作です。
広東語もお出来になる星野さんは、深水埗で生活をし、きれいごとだけではない香港の本当にリアルな姿を書いています。香港人のメンタリティーや香港と中国の微妙な関係など、勉強になります。
上から目線ではなく、香港を理解しようという深い愛情を感じます。現地在住者としてはこの視点、忘れてはいけないなと思っています。
今回の条例改正のデモも刻一刻と状況は変わり、まさに「転がる香港」という印象を受けます。地政学的にも歴史的にも現実的に中国と香港は切っては切れない関係にあると思います。条例改正に対する不安はありましたが、今度はデモが行き過ぎることに対しての中国からの揺り戻しが不安です。
なんとかつかず離れず、うまいことやっていけないものでしょうか?
今夜はもう一度、この本を読んでみようと思いました。
とにかくお勧めです!!