前から気になっていたのですが公の文書や新聞記事などで香港の地名を日本語表記する時、いくつかのパターンがあります。
1. 広東語地名を漢字で日本語表記
尖沙咀、沙田、旺角、中環(しばしば下記のカタカナ表記も)など
2. 英語地名をカタカナ表記
レパルスベイ、ケネディータウンなど
3. そのどちらでも無い場所
これは日本の常用漢字にないからだと思うのですが、よく目にする3箇所をご紹介します。
深水〇 / 深水ホ
なんだこの表記と思われると思いますが、文末に「〇は土へんに歩」とか「ホは土へんに歩」と記載が付きます。これは深水埗(シャムシュイポー)の事なんです。
そして他の新聞ではどう表記されているかな?と調べてみたところ、産経新聞ってすごい。
この記事の中で表記が 深水●(=土へんに歩の「、」を取る)
「、」を取るって何???と思ったのですが、よくよく見ると「歩」じゃなかった。今まで気付きもしませんでした。
ちなみに深水埗は旺角からも二駅で「香港の秋葉原」と言われるような電気屋さんや電気関連部品を売るお店が多いのですが、道によっては生地屋、ボタン屋などもあって、なかなかディープな街です。
〇湾 / セン湾
こちらも文末に「〇は草かんむりに全」とかの注釈が付きますが、荃湾(チュンワン)です。荃湾はMTRの赤いライン(荃湾線)の終点なので、香港に来た当初は遠いと思っていましたが、実は地理的には香港の中心地です。
そして調査によると香港の中で住民の幸福度が一番高いそうです。ちょっと意外ですが、そこそこ便利で住民も多いのでモールなども充実しているからでしょうか?下記の記事でもタイトルから●湾区と表記されています。
しかし、、、先ほどの領事館の注意喚起の文書では荃湾と普通に記載されています。こちらも調べてみると、一応、日本語に存在する字の様です。
なんと荃の訓読みがWeblio辞書によると、、、「からしあえ」だそうです!!「菜の花の荃」とか使って良いという事でしょうか??
紅カン / 紅ハム
こちらは紅磡(ホンハム)です。中国への直通電車が出ているので日本人駐在員も多く住んでいる便利な街ですが、下町っぽさもあって、東京で言えば上野だと私は位置付けています。
先日のMTRの脱線事故もこの駅の近くですが、産経新聞の記事によると紅●(ホンハム)との表記だけで漢字についての説明はありませんでした。
ちなみに磡の漢字の意味は「崖の下」「岩の下」という意味らしいです。
まとめ
読み方にしても例えば紅カンと日本語読みをしてみたり、紅ハムと広東語発音に従ってみたりと、奥が深そうです。漢字とカタカナや記号を混ぜるなら、素直にチュンワンってカタカナ表記にすれば良いのに。。。よくわかりません。中国の深圳も新聞記事などだと「深〇」「〇は土へんに川」って書いていますね。
日本語と中国語、ともに漢字を使いながら微妙な違いがあるから、こういう事になるんだと思います。