日本では明日から仕事始めという方が多いかと思います。こちら香港ではまだクリスマスの装飾も残しつつも、旧正月まで2週間ちょっとという事で、スーパーなどでは旧正月に向けて動き始めています。
このお年玉ですが利是(ライシー)と呼ばれ、親戚だけではなく上司から部下だったり、馴染みのお店のスタッフ、マンションのセキュリティースタッフなどに配る風習があります。
相場は20ドル(280円)から50ドル(700円)、100ドル(1,400円)などです。基本、新札を入れるので、旧正月前には銀行に両替の為に長蛇の列が出来る事もあります。会社の部下とかは分かるのですが、スーパーの店員さんやマンションのセキュリティーさん、特に交流ないしな、、、と思うのですが、それは向こうも同様に考えるようで、この時期になると、異常に愛想が良くなってアピールをしてくる人がいます。
今まではマンションの出入りをする際にも座ったまま目も合わせなかったような人が、急に「ハロ~ハロ~」とか言いながら満面の笑顔でわざわざ扉を開けてくれたり、まさに「にわか」。。。でも例えば各階に8世帯、それが20階分だとすると8世帯x20階x20ドル=3,200ドル(44,800円)にもなると考えると、それは頑張る気持ちも分かります。この「にわか」の人間臭さ、ちょっと可愛いです(あげないけど)。
以前住んでいた所は30棟くらいあるマンションだったのでスタッフの人数も多く、自分の中での評価も4段階(100ドル/50ドル/20ドル/無し)の為、封筒の色を分けて用意していました。更にシフトも複雑で、お気に入りのスタッフがいたりいなかったり。またお気に入りがいるのに隣に「にわか」がいたりするので、一人になるタイミングを見計らって渡したりしていました(ラブレターみたい)。
一方で今、住んでいるマンションのセキュリティーは基本一人。日勤、夜勤、そしてたまにシフトの関係で入る人の3人ですが、この3人、通年で対応が本当に良いので、自分の中では最高評価の100ドルを昨年は渡しましたし、今年もそのつもりです。
この利是(ライシー)を巡る攻防戦、「努力は必ず報われる」と言いたいところではありますが、同時に「継続は力なり」という言葉を送りたいです。
ちなみになのですが、前のマンションは年末になると住民向けの季刊誌にスタッフ全員の顔写真を載せ、部門ごとの人気投票がありました。投票結果も旧正月後に公表され、上位のスタッフには金一封が出るとの事。
「各棟のセキリュティー」「管理事務所スタッフ」「ジムなど共有スペースのスタッフ」までは分かるのですが、謎なのが「メンテナンス部門」。公共スペースの修繕をするメンテナンス部門のスタッフ、交流もないですし、見かけることすら殆どないです。それでも毎年、連続してトップに選ばれていた人がいるのですが、、、、「絶対、顔で選ばれているだろ!!」という感じの好青年(他はいわゆるオッサン)。
世の中って不条理。。。。という事を思い知らされる不思議なイベントでした。